わくわく学びスイッチ

身近な材料で「動く仕組み」を作る遊びで子供の創造力と探求心を育む:保育での実践アイデアとねらい

Tags: 製作, 仕組み, 探求心, 創造力, 問題解決

子供たちは、「どうしてこうなるんだろう?」「どうやったら動くかな?」という疑問や、「こうしたい!」という気持ちを原動力に、遊びを通して様々なことを学びます。特に、身近な材料を使って自分自身で「動く仕組み」を作り出す遊びは、子供たちの探求心と創造力を強く刺激する活動です。

「動く仕組み」を作る遊びとは

ここで言う「動く仕組み」を作る遊びとは、特別な道具やキットを使うのではなく、牛乳パック、段ボール、ストロー、輪ゴム、洗濯バサミなど、身の回りにある手に入りやすい材料や廃材を使って、物が動く仕掛けや簡単な道具を作り、それを動かして遊ぶ活動を指します。

例えば、以下のような遊びが考えられます。

これらの遊びは、ただ物を作るだけでなく、「どうすればビー玉が最後まで転がるか」「風で速く動かすにはどうしたらよいか」「少ない力で重いものを持ち上げるには」といった、物理的な現象や力の働きを遊びながら体感し、理解するきっかけを与えます。

この遊びが育む「好き」と学び(ねらい)

「動く仕組み」を作る遊びは、子供たちの多様な「好き」と学びを引き出します。

保育で実践する上でのポイント

応用例と家庭でのヒント

作った仕組みを友達と交換して動かしてみたり、他の素材(水、砂など)と組み合わせてみたりと、遊びを発展させることも可能です。

家庭で実践する際は、特別な材料を用意する必要はなく、家にある段ボールやペットボトルなどから始めることができます。「これ、何かに使えるかな?」と子供と一緒にアイデアを出し合うことから始めると、親子のコミュニケーションも深まります。子供が作ったものを動かして見せてもらう時間を持つことも、子供の自信と次への意欲につながります。

保護者への説明のポイント

この遊びが単なる「工作」ではなく、子供の様々な学びにつながることを伝えます。「ビー玉が転がる仕組みを考えることで、どうして坂道だと速くなるのか、といった理科の基礎につながること」「うまくいかなくても何度も工夫する力が、将来困難に立ち向かう力になること」など、具体的な学びの側面を伝えることで、家庭での関わりや、子供の活動への理解を深めてもらうことができます。

まとめ

身近な材料で「動く仕組み」を作る遊びは、子供たちの内側にある「知りたい」「作りたい」「動かしたい」という強い意欲を引き出し、探求心や創造力、問題解決力といった、これからの時代に必要な様々な力を育む素晴らしい機会です。保育士の皆さんが、子供たちの「わくわく学びスイッチ」を入れるためのヒントとして、この遊びをぜひ取り入れていただければ幸いです。